御堂筋の南御堂は俳句ファンにとっては聖地でもあります。南御堂の前面、銀杏並木の御堂筋の緑地帯に「此附近芭蕉翁終焉ノ地ト伝フ」(昭和九年三月建之 大阪府)と石碑が建てられています。芭蕉の辞世の句は「旅に病(ん)でゆめは枯野をかけまはる」と伝えられていますが、その句碑が南御堂境内の庭園「獅子吼園」に建てられています。
俳聖と呼ばれる芭蕉が元禄七年(1694年)に51歳の生涯をこの地で閉じたのです。
芭蕉辞世の句碑は天保十四年(1843年)に芭蕉百五十回忌記念として建てられてものです。芭蕉を敬慕する多くの参拝客が今も絶えず訪れ、この句碑に大きな感慨を寄せています。日本を代表する偉大な詩人の終焉の地は日本人の心のふるさととして永く伝えられていくことでしょう。(2013年5月)