八尾市の久宝寺は戦国時代に寺内町として建設された町で、近畿地方の寺内町の中でも最も歴史の古いものとなっています。
室町時代の文明2年(1470年)に蓮如上人が布教を始めたところ、「帰する者市の如し」と言うほど多くの人々が集まったので、ここに西証寺(後の顕証寺)を建てました。
そして天文10年(1541年)ごろまでに顕証寺を中心とした自治都市が形成され、寺内町となりました。この寺内町は碁盤目状の環濠都市で、商工業者も集まり経済的にも繁栄していました。
現在も市街の骨格はそのまま残り、室町時代の面影を今に伝えています。この貴重な歴史的景観を次世代に継承しようと、市民と市が協働でまちなみ保全整備を進めています。(2013年3月)